「聖書の時代と風物」

22章  涙と涙のビン

24章  結婚の慣習

第23章




聖書のキング・ジェームズバージョンでいくつかの用語が「鏡」(注)を意味するために使われます。これらの参照はまれですが、重要です。次の箇所に参照があります。
(出エジプト38:8「青銅の鏡lookingglasses」;(ヨブ 37:18)「鋳て造った鏡lookingglass」;イザヤ3:23「日本語訳ではこの単語が無いglasses」;そして(第1コリント13:12; 第2コリント3:18 ; ヤコブ1 :23と24などで「鏡glass」)。

ギリシャ語とヘブライ語からの英語の翻訳では、聖書時代で使われた鏡がガラスから作られていなかったので紛らわしいです。ガラス製品の鏡は中世から後に存在しました。16世紀にベニスで最初に作られたものは、錫と水銀を混合して薄くバックコーティングされました。1840年より後に作られたものは薄い銀コーティングされていました。
17世紀での板ガラスの導入は、鏡を家庭の家具にしました。

聖書の時代では、鏡は金属から作られていました。
それ故「鏡mirror」が「ガラスglass」の代わりに使われます、そしてキングジェームズ以外の、聖書のほとんどすべてのバージョンで、「ガラスglass」から「鏡mirror」の言葉が生じました。

出エジプト38:8 では、「青銅の洗盤と台を作ったが、それは......婦人たちの青銅の鏡で作った。」と読みます。
聖書時代で使われた鏡は、通常丁寧に磨き上げられた銅(聖書での「真ちゅう」)から作られていました。それの前にセットされたものを何らかの像として反映しました。ヨブ 37:18 で、エリフは空が、空の輝きを、大いに磨き上げられた金属と比較して「鋳て造った鏡」に似ていると言います。

このタイプの鏡の製造は、兵士たちがそれらを塹壕鏡として使用した、第一次世界大戦の間に復活しました。銅あるいは真ちゅうより、むしろ、鏡は磨き上げられた、クロム合金めっきをされた鉄から作られていました。

当然古代の金属によって反映された映像は、近代的なガラス鏡ほど鮮明ではありませんでした。従って使徒パウロが手紙を書いています。「わたしたちは、今は、」ぼんやりと、薄暗く「鏡におぼろに映ったものを見ている。」(第1コリント13:12)。
出エジプト 38:8 の記述は非常に重要です。
「更に、青銅の洗盤と台を作ったが、それは臨在の幕屋の入り口で務めをする婦人たちの青銅の鏡で作った」。長く困難な荒れ地の経験の中で、イスラエルの女性たちは幕屋の建設のために喜んで彼らの鏡さえ提供しました。非常に多くの真ちゅうが幕屋の種々の部分のために必要とされました。特に大きい洗盤に真ちゅうの固体が必要でした。鏡は今日の女性たちに重要であるのと同様に、出エジプトのユダヤの女性たちにも少しも変わりません。

主の仕事に彼らの鏡を提供することは、個人的な虚栄心の主要な品目を放棄することを意味しました。主にこのような品目を渡すという自発的意志が、自分の心における神への奉仕を証明します。アメリカの男性と女性が、宗教的また生活保護の社会活動に使うより、個人消費やサービスに18パーセント多く使います。多くのキリスト教徒が、世界の宣教より、化粧品のためにいっそう多くを消費します。

彼らがキリストの審判の庭の前に立ち、自分の生涯を弁明する時、パウロが、第1コリント3章で鮮やかに示している事柄にたいして、どのようにこのアンバランスを説明するでしょうか。


注)「鏡mirror」あるいは「鏡mirrors」と単数形、複数形の表現が有る

 

「聖書の時代と風物」

22章  涙と涙のビン

24章  結婚の慣習