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第３３章
ラクダ
ラクダは聖書全体で多く言及されます。
昔の族長たちは多くのラクダを所有して、頻繁に使用しました。
アブラハムの富裕は、「彼が羊を......、雄牛を......、ロバを......、そして雌ロバとラクダを持っていた」という事実（創世記12：16）によって示されます。同様に、ヤコブは、「たくさんの牛......、そしてラクダとロバを持ちました」（３０：４３）。ヨブの威信と富は、彼が所有した「羊七千匹、らくだ三千頭、牛五百くびき、雌ろば五百頭の財産があり、使用人も非常に多かった。彼は東の国一番の富豪であった。」（ヨブ１：３）事実によって示される。
イスラエルがカナンの土地に定着した後、ラクダの使用はそれほど普通ではなくなりました。けれどもラクダが新約聖書の時代まで、その地域でまだ親しみがある獣であったことは明白です。我々はバプテスマのヨハネが「らくだの毛衣」（マタイ3：4）を身につけたこと、そしてイエスがこの獣
が（マタイ19：24
；２３：２４）に関連した事柄から、若干の顕著な比喩を描いたと言われます。
ラクダの若干の特徴に注意して、毎日のクリスチャンの生活に対する実務的なレッスンを学びましょう。Ｅ．W
ライスがラクダについて言いました。「彼は痛みに対する感受性が小さくほとんど感覚を持たない冷血で、骨の折れる不機嫌な動物です。アザミといばら（注）と刺でさえむしり取って、最も柔らかい野菜の飼料より熱心に噛みます。同様に、それらは非常に強暴ではないにもかかわらず、強打や疼痛から痛みを感じるように思われません。」（Orientalisms
in Bible Lands，p．193）
私は、ラクダが砂漠の粗野なとげだらけの潅木をおいしいかけらであるかのように、滅ぼして生き長らえる方法に驚きました。ラクダの異常な身体的な忍耐力の特徴が、ラクダをこのような価値の高い荷物の運搬家畜と砂漠の輸送機関にしたのです。近東では、砂漠の遊牧民と彼のラクダはほとんど切り離せないチームとして見られます。
クリスチャンのためにここに重要なレッスンがあります。
生活の外見上の状況にかかわらず、そしてクリスチャンがどれぐらい精神的な不毛の砂漠に住んで、そして働くかにかかわらず、転落したり、あるいは誘惑に屈する必要がありません。（第１コリント4：11−13
、 第２コリント4：8−12、11：1−30、ヘブル11：32−40 を見ましょう）
ところで、人を含めてすべての他の生きものが、ラクダの反抗的態度を忘れられない印象を与えられるように、ラクダは首を垂直にして頭を運びます。
私は一度もラクダがどんな状況下でも、頭を下げたり、うなだれたりしたことを見たことがありません。彼はいつも周りのすべてを警戒するように思われます。他の物をうんざりしならせて、そしてしおれるものに、彼は完全に影響されません。
距離や熱また重い荷物のいずれも、ラクダの頭の姿勢を、敗北あるいは疲労によって変えられることはありません。
この特徴で、ラクダは人間を含めて、すべての生きものの間でユニークです。
これはクリスチャンになんというレッスンであることでしょう！
詩編 3：3 、ルカ21：28 、 ヘブル12：1−12、 ヤコブ4 ：１０に注意を。
ラクダは「砂漠の船」と呼ばれました。ラクダが、何日も、食物あるいは水なしで多くの時間移動することができることはよく知られています。
ラクダが滋養物あるいは水分なしで７日あるいは８日を過ごすことができると言うことは過言ではありません。
食物と水の供給を続けないで長い期間を生活して、旅行するラクダの能力を知っているすべての人が、ラクダはどのように養われて、そして支えられるかと思いました。
ラクダは体の中に、水がしまっておかれる一連の細胞か袋を持っています。
それらを満たすために、彼は一回の飲み込みにおいて、数分の持続時間でおよそ９あるいは１０ガロンの水を消費します。有機的な深い割れ目あるいは連続した胃のこの内部の迷路は数日の旅行のために彼に水を備えるでしょう。
キャラバンが水を使い果たすとき、ラクダが人々の生命を救うためにその胃から水を抽出するために時々殺されるでしょう。ラクダの背こぶは、栄養の供給の、隠れているもう１つの源を含みます。長い旅行の前に，所有者によってラクダはできる限り食べさせられます。それは、ラクダの旅行で必要とされる脂肪が利用されるために、背こぶに蓄積される蓄えとして供給するためです。
旅行の始めには、ラクダの背こぶは、この部分的に消化された食物で通常非常に大きくて、そして非常に柔らかいです。ラクダが旅行から戻るとき、背こぶは小さいです。
実際にそれは彼の背にただ掛かっている空の皮だけの袋であるかもしれません。
ここでもクリスチャンのためのレッスンです。
彼は、神との交わりと、神のことばから来る滋養物を彼の魂の内に、蓄えることが可能であるから、生活の試練と誘惑の中で支えられます。
詩編１に特に２と３節は、この顕著な例です。同じく、詩編１１９：１１、１５、１６、４９、５０、60−62、エペソ 3：16 、コロサイ l：11
に注意してください。
ラクダにとって大きな資産である特徴が、彼の足元の確かなことです。彼は、最も手ごわい山の斜面の上り下りを、外見上明白な容易さと安全性で旅行することができます。ラクダは、馬やラバが楽な道を選ぼうとするような、進むことが厳しい状況でも、無難な通り道を選ぶようなことはありません。しかしその代わりに、なおさら確かに進み、そしてめったに滑ったりつまずくことはありません。
精神的なレッスンは容易に認識できます。
我々はバランスがとれた歩みができるもっと多くのクリスチャンを必要とします。詩編37：24 、４０：２、１１６：８、 箴言 3：23 ，２４、ユダ 1：24
も主張します。
ラクダは砂漠の居住者のために自然な普通の荷物の運搬家畜です。けれども獣はとても背が高いので、荷物を載せたり、乗ることは難しいです。
そこで、ラクダは、乗客であれ商品であるかにかかわらず、負担を受け入れるためにひざまずくことを教えられます。ラクダは最初に前肢を曲げて、そしてそのひざの上に前半身の体重を乗せて、そして、それから次第に座るように後半身を落ち着かせ、最終的に胸ががっちりと地上に横たわります。
通常糸杉の木から作られた木製の枠か鞍が、ロープか薄い革の帯でしっかり囲まれて背に取り付けられます。ラクダは、荷物を受け取ると、ひざまずく時の手順を逆に行って、立ち上がります。
私は、ラクダには重荷を受け入れ、あるいは取り去られる時の謙虚さや服従の物腰があるように思います。
誰がその精神的なレッスンを見逃すことができますか？
生活の試練が我々の上に置かれるとき、あるいは神の手が、若干の特別な荷あるいは重荷を我々の上に置くとき、我々は、負担を受け入れるために、神に重荷に耐える力と恩恵を求めつつ
、神の主権のみ手の下に服従をもってひざまずかなくてはなりません。クリスチャンは、それらの負担と責任に抵抗するかあるいは回避するより、むしろ神の前に従順に、自身のひざの上に負担を受けいれることを学ばなくてはなりません。
その日の旅行の終わりにおいてラクダを見つめることはとてもすばらしいことです。 ラクダは荷物を降ろすために再びひざまずくのです。長い、熱い旅行、重い荷を運んだその後に、日没には、獣は荷を降ろされ優雅と威厳でひざまずいています。このプロセスを目撃する間に、人は重荷から解放される感覚を、感じることができます（創世記２４：１１をみましょう）。
自分自身の負担を受け入れるために従順にひざまずかなくてはならないクリスチャンは同じく重荷からの解放に向けてひざまずくことを学ばなくてはなりません。厳しく重い荷が続いた日の終わりに、我々の天の父の前にひざまずくことは、何という解放でしょうか！ それはその日の熱さと、労苦からの解放を発見するのです。
我々は、神がいるところで休むとき、身体の休養の利益を受け取って、そして眠ります。そして次の日、再びみ前にひざまづくとき、新しい更新された力を与えられ、新しい負担と責任を受けることができるのです。エペソ３：１３ー１６、ピリピ４：１３、ヘブル４：１４−１６の節に注意しましょう。
ラクダのもう１つの顕著な特徴が、不断の着実な足どりです。
朝から夜まで、マイルからマイル、そうです、その日も次の日も、ラクダは一定の堅実なペースで旅行を続けます。非常に速く走ることができるラクダもおり、時々レースのために使われますが、普通のラクダは特に走ることを好みません。また、極めて遅いペースでぐずぐずすることもありません。
ラクダは常に頼られることができる着実な足どりを持っています。
ここでの適用は、あまりにも容易に理解されます。
若干のクリスチャンは激しく突進していきます、しかし彼らはまもなく疲れ切って、途中で脱落します。他の人たちは常にカメの速さでとぼとぼ歩いて遅れています。彼らは決して本当に神のみこころを追求しているとは思われません。
これらの２つの両極端の間に神が欲する種類のクリスチャン − 「歩み続け、くじけない」人（イザヤ40：31） がいます。
神のために実を生み出すのは堅実なクリスチャンです。 それはことを達成する教会で堅実な働き人です。
その人は、すべての支障と妨害に耐えて、それぞれの伝道の分野で進み続けることができる堅実な「宣教師」です。
神が我々すべてに忠実なラクダの堅実で不断のペースを与えて下さるように。
（注）ブライアには二つの意味があるが、この語彙からは不明
brier １ イバラ, バラ[シオデ, キイチゴなど](のやぶ[小枝]);
brier ２ 【植】 エイジュ, ブライアー《地中海沿岸原産の heath;
低木または小高木で, 根はパイプ材》;
[Ｕbriar] ブライアーパイプ.
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